災害に備える長期保存水:種類と必要量を知ろう
災害時、最も重要なのは水の確保です。日々の生活で当たり前に使える水道水が、突然使えなくなる事態を想像してみてください。そんな時のために、長期保存水の備蓄は欠かせません。
まず、必要な水の量について考えてみましょう。一般的に、1人1日3リットルが目安とされています。これは飲料水だけでなく、調理や最低限の衛生管理にも使用する量です。1週間分となると、1人あたり21リットル必要になります。家族の人数分を用意するとなると、かなりの量になりますね。
長期保存水には、大きく分けて2種類あります。1つは一般的なペットボトル水、もう1つは専用の長期保存水です。一般的なペットボトル水は、スーパーやドラッグストアで安価に購入できますが、賞味期限は1〜2年程度です。一方、長期保存水は5年、10年、中には15年の保存が可能なものもあります。
ここで注目したいのが、一般的なペットボトル水の賞味期限についてです。実は、この期限を過ぎても直ちに飲めなくなるわけではありません。ペットボトルから少しずつ水分が蒸発し、表示されている内容量を下回ることで法律上販売できなくなるため、この期限が設定されているのです。つまり、適切に保管されていれば、賞味期限後もしばらくは飲用可能なのです。
とはいえ、長期的な備蓄を考えるなら、専用の長期保存水がおすすめです。10年、15年と保存できるものなら、定期的な入れ替えの手間も大幅に減らせます。例えば、「かいわっか霊水」は15年保存可能な水として知られています。
備蓄する際は、1人1箱(2リットル×6本)を基本とし、できれば2箱用意するのが理想的です。これで、飲料水としてはほぼ問題なく、2箱あれば少量の生活用水としても使えます。
保管場所は室温で安定した場所が最適です。直射日光や高温多湿を避け、凍結の心配がない場所を選びましょう。ただし、最近の長期保存水は凍結対策も施されているものが多いので、万が一凍っても大丈夫な場合が多いです。
長期保存水の備蓄は、災害時の生命線となります。「面倒くさい」と後回しにせず、今日からでも始めてみませんか? 家族の安全を守るため、そして自分自身の生存のため、水の備蓄は最優先で取り組むべき防災対策なのです。
防災意識を高め、長期保存水の備蓄を始めることで、いざという時の安心感が得られます。災害はいつ起こるかわかりません。今日からでも、少しずつ準備を始めてみましょう。家族で話し合い、必要な量を計算し、保管場所を決めるところから始めるのもいいでしょう。
長期保存水は、単に災害時のためだけでなく、日常的な非常時にも役立ちます。突然の断水や、外出先での災害など、思わぬ場面で活躍する可能性があります。「備えあれば憂いなし」のことわざ通り、事前の準備が、いざという時の大きな味方になるのです。
水の備蓄は、防災対策の第一歩です。これを機に、他の防災用品や非常食の準備も考えてみてはいかがでしょうか。家族の命を守るため、そして地域の一員として、私たち一人一人ができる防災対策を、今日から始めてみましょう。